小林小児クリニック|小児科・内科・アレルギー科・循環器内科

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よくある症状

発熱

39度以上の高熱が出ると非常に不安になりますが、熱の高さは必ずしも重症とは限りません。熱のわりには元気で、目や手足などがよく動いているようであれば慌てなくてよい場合が多いです。しかし元気がなく眠りがちで顔つきが悪かったり、外に連れ出しても機嫌が悪く、反応が鈍いときは注意が必要です。1)乳児期:生後4ヶ月までの発熱は重症の感染症の場合があり医療機関の受診をご検討ください。3歳以下は発熱の回数が多く、そのほとんどは気道感染症です。しかし中には重症もひそんでいるので、泣き声、手足の冷たさ、表情のなさなどには注意を要します。2)学童期:発熱の回数は少なくなりますが、流行に伴うものが多くなります。3)不明熱:原因がわからない1週間以上続く発熱を指します。4)発熱は外敵に対する体の防御反応によるとされていますが、発熱に伴う痛みや全身倦怠感、不快感を一時的にせよ改善する意味では解熱剤を使用してもよろしいです。4)発熱時の対応:水分を多めに補給し、室温調節、換気を整えます。夏でしたら26~28度が良く、騒音、光刺激、テレビやゲームは避けましょう。お子さんが嫌がらなければ頭、頸、腋などを不快にならない程度に冷やしてあげます。入浴は38度以上の発熱時には控えましょう。体を拭く程度にしましょう。一度当院を受診されても発熱(特に38度以上)が2~3日以上続く場合は、薬が残っていても再診されてください。

発疹

発疹の原因として、ウイルスや細菌などの感染性か、虫刺されやアトピー性皮膚炎などの非感染性など原因はさまざまです。非感染性では他に薬疹、アレルギーによるものや川崎病なども一つの原因となります。感染性ではウイルス性でよく知られているのは、はしか、風しん、水ぼうそうなどですが、手足口病、伝染性紅斑(りんご病)や突発性発疹などさまざまで、原因がわからないウイルス性も多くみられます。細菌性では、溶連菌やブドウ球菌などがあげられます。感染性では、周囲の流行状況、既往歴、予防接種歴が大切で、年齢、発熱の有無、必要に応じて可能な検査を行います。自宅で軽快するまで隔離をしなければならない感染性発疹も多くあるので受診をし治療を行い、隔離が解除できるのかを再受診して確認してから登園・登校をされてください。自己判断では周囲に広げることもあり危険です。

咳はおもに乾いた咳、湿った咳に分けられ、犬吠様咳は仮性クループに多くみられます。咳が2週間まで続く際には呼吸困難に気をつけて肺炎があるかどうかをチェックします。さらに咳が続く場合には鼻汁継続や副鼻腔炎などを考え、4週間以上咳が続く場合は気管支喘息、アレルギー性鼻炎や心因性、チックなども考慮します。低年齢であれば鼻や副鼻腔の貯留物である場合も多いです。ウイルス性の喘鳴でよく知られているのはRSウイルス感染症です。気管支喘息も咳、喘鳴、呼吸困難を起こしますが治療成績は以前に比べて良くなっています。どちらの病気も呼吸困難には要注意です。咳をすぐに止める薬剤はありません。病気によっても異なりますが、もとの病気の治療で去痰剤、気管支拡張剤を使用します。気管支喘息ではステロイド吸入薬の作用が高いです。

嘔吐

ほとんどはウイルス性胃腸炎によるもので、冬に多くなりますが一年中流行を繰り返します。新生児期には空気を嚥下することで吐くことが多いですが、体重が十分増えていれば心配いりません。中には生まれつきの消化管奇形が潜んでいることもあります。乳児期にはウイルス性胃腸炎が多くなりますが、髄膜炎や腸重積症にも注意が必要です。また幼児期には異物誤飲やアセトン血性嘔吐症なども見られます。発熱、下痢、咳などのかぜ症状、体重、食欲低下などの症状がみられるかも重要です。まずは水分を補充しますが理想はアクアライトや脱水時にはOS-1です。1リットルの湯冷ましに砂糖40g、食塩3gを入れてかき混ぜ少しレモンを絞って入れます。1回は少量ずつ回数を多く飲ませることで、嘔吐後は少し経って吐き気が落ち着いてから少しずつ始めることです。

下痢

下痢は乳幼児に多く、小児期になると少なくなります。原因で多いのはウイルス及び細菌感染や抗生剤による下痢などです。比較的多いのはロタウイルスによる下痢(予防接種によりかかっても軽い症状のことが多くなりました)と細菌による下痢でなかにはアレルギーによるものもみられます。脱水症を起こしやすいのはロタウイルスとノロウイルスによる水様の下痢です。アクアライトやOS-1などによって十分補充していくことが大切です。肛門周囲の発赤、びらんなど荒れている場合には軟膏処置が必要です。

けいれん

小児特に乳幼児はけいれんを起こすことが多く10%くらいは経験します。けいれんで多いのは熱性けいれんで3歳をすぎると少なくなります。4歳以降になるとてんかんによるけいれんがみられるようになります。お子さんがけいれんを起こした際には、まず慌てずに冷静に対処してください。周囲の危険なものを取り除き、衣服のボタンやベルトをゆるめて、できるだけ安静にしてゆすったりしないようにしてください。嘔吐による誤嚥もありうるので体を横に向けてください。歯を食いしばっていても口の中に指や物を入れないようにしてください。けいれん発作が5分経っても収まらない、意識が戻る前に次の発作が起こる場合は救急車を要請してください。けいれんが30分以上続くか、断続的に繰り返し意識が戻らない場合はけいれん重積で早い医療機関での処置が必要となります。

熱中症

熱中症は高温、暑い中でおこる体の障害です。体温、体液、循環の調節機能が破綻する状態から多臓器障害をおこすと死に至ることがあります。炎天下だけでなく、日陰や室内でも起こります。暑い環境の中、あるいは中にいたあとで、めまい、大量の発汗、筋肉痛などから、続けて頭痛、倦怠感、虚脱感をおこし、意識障害、けいれんなどに進展し重症となります。応急処置としては水分補給、冷却、安静、場合により救急車の要請です。経口投与としてはナトリウムなどの電解質を多く含む経口補水液(OS-1など)が望ましいです。軽い症状の場合は現場での対応が可能ですが、重症は入院(場合によっては集中治療)が必要となります。

夜尿症(おねしょ)

夜尿症は5~6歳を過ぎても、夜間の寝ている間におもらしをして衣服や寝具を濡らす状態が週に1回以上続くことをいいます。治療はまず生活指導から行います。「起こさず、あせらず、しからず」の3原則のもと水分摂取、排尿リズムを作る、夜間に起こさないなどから始めます。効果が少ない場合は薬物治療を始めますが、全員が効果があるわけではありません。治療とともに生活指導は守っていただき、本人の治そうというモチベーションが非常に大切となります。宿泊行事にも留意点に気をつけた準備をして参加するべきだと思います。

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