小林小児クリニック|小児科・内科・アレルギー科・循環器内科

小林小児クリニック
お問い合わせ0466-36-2273

神奈川県藤沢市辻堂4-6-14 湘南桜井ビルIII 1F

  • HOME
  • 耳・鼻・のどの病気
耳・鼻・のどの病気

中耳炎

中耳炎は鼓膜の中にある中耳という部分が炎症を起こす病気です。お子さんに多くみられる急性中耳炎は、細菌やウイルスに感染して発症し、発熱、耳の痛みや耳垂れを出すこともあります。小児は大人に比べて耳管が太く短く、傾斜が水平に近いため細菌やウイルスが侵入しやすくなっています。診断は鼓膜観察により重症度が分かれます。軽症の場合はまず痛み止めのみで3日間ほど経過観察し、改善しない場合は抗生物質を投与します。抗生物質を変えても鼓膜所見が悪化するようであれば、鼓膜切開やチューブを鼓膜に入れる処置が必要となり、この処置は耳鼻咽喉科受診が必要となります。お子さんの急性中耳炎は風邪から引き起こされることが多く、夜中に急に耳を痛がったり、不機嫌になったり、耳垂れが出た後のかさぶたをみたり、発熱がなかなか下がらないときには急性中耳炎を疑い必要があります。まず小児科を受診されてください。また急性中耳炎を繰り返したり副鼻腔炎などで、のどと耳をつなぐ管がうまく働かず液体が耳の中にたまったことにより起こる滲出性中耳炎があります。鼓膜の診察で診断できますが聞こえが悪くなってくるので呼んでも振り向かない、テレビを大きい音量で見ているなどの兆候があるようなら要注意です。確実な治療はなく、言語発達の遅れや学習障害に注意しながらの経過観察が必要です。

副鼻腔炎

お子さんが風邪をひいた後に、頬の骨のなかにある副鼻腔という空洞の粘膜に炎症を起こし膿を次々に作る病気です。お子さんの場合はほとんどが30日以内に治る急性副鼻腔炎ですが、90日以上続く場合を慢性副鼻腔炎(蓄膿症)と呼ばれます。症状は粘りけのある黄色や緑色の鼻汁や、鼻とつながっている穴がふさがれて鼻閉を訴えたり匂いがわかりにくくなります。微熱を出したり頭痛を起こすこともあります。治療はゆっくりやさしく鼻汁をなるべく外へ出すことと、必要に応じて抗生物質をのんで治療します。続けて中耳炎を起こすこともあるので要注意です。

鼻血(鼻出血)

鼻血は、鼻粘膜が傷つき出血することにより起こります。特に鼻の入り口のキーゼルバッハ部位は粘膜が薄く血管が多いため出血しやすい部位です。多くは鼻を無意識にいじったり、鼻をかんだりこすったりすることが原因です。空気が乾燥する冬場は鼻血が出やすくなります。鼻血が出た際にはまず落ち着いて、小鼻の部位をつまんで10~15分ほど圧迫します。冷たいタオルや保冷材で鼻を冷やしたり、柔らかいガーゼやコットンを軽く詰めるのもよいでしょう。しかし30分を圧迫しても止血できないときは医療機関の受診が必要です。

扁桃炎

扁桃は口の奥にある組織で、口から侵入する病原体のウイルスや細菌に対する防御機能を持っています。扁桃炎はこの扁桃やその周囲の組織に病原体が付着し炎症を起こした状態です。扁桃が炎症を起こすと赤くなり腫れてきます。時には膿のようなものが付着します。症状としては38度を超える高熱、のどの痛み、頭痛などが挙げられます。ウイルスが原因の場合は、抗生物質は使用せず症状に応じた治療を行います。細菌が疑われる際には抗生物質を投与していきます。

溶連菌感染症

3歳以上の幼児や学童に多く、流行は冬に多いが1学期にも要注意です。症状は発熱と咽頭痛で頭痛や吐き気を伴うこともあります。38.5度以上の高熱が多く、扁桃は赤く腫れて、いちご舌やリンパ節の腫れや体のかゆみを伴う細かい湿疹がみられることもある。溶連菌感染症に対して迅速検査を行いますが、この検査では結果が陽性でも「健康保菌」が高率に見られます。つまり症状や溶連菌感染症の特徴がない児童でも検査を行うと陽性に出てしまう保菌者がいます。従って迅速検査陽性だけでは治療の必要ない子どもに薬を飲ませることになります。症状からも溶連菌感染症の診断がついた場合の治療には抗生物質を内服します。

クループ症候群

クループ症候群とは、声を出すための声帯やのどがウイルスや細菌に感染し、気道の粘膜が腫れて狭くなってしまう病気の総称です。犬が吠えたり、オットセイの鳴き声のような咳が特徴で、悪化すると喘鳴、呼吸苦を起こします。多くはウイルスによる仮性クループがほとんどで急な呼吸状態の悪化には注意が必要です。ウイルスによる場合は、症状に応じた治療になります。1~5歳にみられるインフルエンザ菌による喉頭蓋炎には抗生物質が必要です。但しこれを回避するためには、乳児期にヒブワクチンや四種混合ワクチンを接種しておくことが大切です。

気管支喘息

気管支の慢性炎症が存在し、いろいろな刺激によって分泌物増加や気道の狭窄によって発作性に喘鳴を伴う咳、呼吸困難を起こします。重症の場合は陥没呼吸が強くなる、喘鳴や呼吸音が聞こえずらくなってきます。診断は発症初期や乳児では時に難しくなります。問診では以前に他院にて喘息の可能性を指摘されていたか?運動時や冷たいものを食べた際の咳き込みは?家族のアレルギー既往、喘鳴の有無は?などから可能性を探っていきます。治療は急性発作の治療と長期管理に分けられます。長期管理の目標は、発作を起こさず、運動、外泊など日常生活が普通に行えること。発作がなく健康な人と同じ機能的な治癒を目指すことです。重症度に準じた治療を選択しコントロールが良ければ減量を考えていきます。吸入ステロイド薬の導入によってコントロールがよくなりました。その他にロイコトリエン受容体拮抗薬やβ刺激薬などを組み合わせています。無治療、無症状が5年以上続く場合は治癒と言えるようになります。

TOP